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ご挨拶
<金融機関の合併と消滅>
みなさん、こんにちは。管理人のフートンです。
本日は、当ウェブサイトを訪問いただき有難うございます。
金融機関の現金封筒は、窓口やAТMに置いていますが、AТMの導入は1968年末に起こった三億円事件がきっかけです。事件をきっかけに、現金で支給されていた給与が銀行振込となり、窓口が混雑することになりました。封筒は、給料袋の名残として受け継がれたものと考えられます。
また、私が金融機関の封筒を集め始めたきっかけは、都銀の再編成です。
近年の経済や社会情勢、法や制度の変更による金融機関の合併と消滅の歴史をたどると、次のようです。
1876年 国立銀行条例改正により私立銀行が開業
1896年 国立銀行営業満期前特別処分法施行
日本勧業銀行法及び農工銀行法公布
1899年 北海道拓殖銀行法施行
1900年 産業組合法制定
1917年 産業組合法の改正により市街地信用組合が誕生
1918年 第一次世界大戦
1922年 貯蓄銀行法施行
1923年 関東大震災
1927年 昭和金融恐慌
1929年 世界恐慌
1930年 昭和恐慌
1935年 普通銀行466行
第二次世界大戦始まる
1942年 金融事業整備令制定 金融機関の合同を進める
1943年 金融機関の信託業務の兼営に関する法律制定
普通銀行の貯蓄銀行兼務が再び認められ、貯蓄銀行が消滅へ
市街地信用組合法が産業組合法から独立
農業団体法制定により農村産業組合は農会と統合し農業会となる
1945年 第二次世界大戦が終わり、GHQによる財閥解体始まる
外地銀行、外国銀行および特別戦時機関の閉鎖に関する覚書を発効
普通銀行61行
1946年 金融緊急措置令、日本銀行券預入令、臨時財産調査令等を公布
1947年 農業協同組合法制定により、翌年より信連の設立が始まる
1948年 証券取引法第65条の制定による銀行と証券の分離始まる
1949年 戦後の復興資金を流通させる必要から1県1行主義を改める
中小企業等協同組合法及び協同組合による金融事業に関する法律施行
1950年 日本興業銀行法廃止
1951年 相互銀行法施行で無尽株式会社が相互銀行に
信用金庫法施行
1952年 長期信用銀行法により長期信用銀行が生まれる
1953年 町村合併促進法施行
1954年 農協は市町村区の数13,000超
1961年 農協合併助成法施行
外国為替銀行法施行
大蔵省が普通銀行から信託業務の分離を進める
1968年 金融機関の合併及び転換に関する法律施行
三億円事件を契機に給与振込が進む
1969年 CD(現金定額支払機)が日本で誕生
1971年 三井銀行がCDの24時間サービスを開始
1975年 農協5,000以下
1988年 相互銀行が第二地方銀行に変換
1990年 ルーブル合意と土地関連規制
バブル崩壊始まる
1991年 第19回JA全国大会で広域合併と連合会統合
による組織2段階化を決議
1992年 農協、JAと名を変え効率化を促進
1992年 BIS規制適用で自己資本比率低下
1993年 銀行、証券の相互参入を柱
とした金融制度改革の実施
1995年 阪神淡路大震災
1997年 拓銀破綻
1997年 アジア通貨危機
1998年 長銀、日債銀破綻
旧安定化法施行 早期健全化法施行
1999年 都銀の再編成始まる
2000年 預金保険法第7章の恒久化
2002年 三和、東海と合併しUFJに
ITバブル崩壊
組織再編法施行
2003年 市町村の大合併によりJA合併進む
2004年 金融機能強化法施行
2006年 JA900以下
銀行に証券仲介業が認められる
2007年 バーゼルⅡ実施と最低自己資本比率8%(国内行は4%)遵守
2010年 日本振興銀行破綻 初のペイオフ発動
2011年 東日本大震災 欧州金融危機 デクシア破綻
2012年 行革推進法施行
2014年 JA700以下
2017年 ゼロ金利の長期化とフィンテックの進行により都銀の大規模リストラ
2021年 滋賀銀行、現金封筒の配布終了を宣言
2023年 UBS、破綻の危険のあったクレディ・スイスの買収を発表
2023年 米、シリコンバレー銀行の破綻に始まり、シグネチャー銀行、ファースト・リパブリック銀行が破綻。
<封筒のバラエティ>
このように極めて多くの金融機関が、合併を繰り返し消滅して行きました。
私は、消えゆく金融機関を見える形として残したいと考え、ATMやカウンターにて無料でいただける現金封筒を中心として収集していくこととしました。
金融庁のウェブサイト等によれば、現在の金融機関数は1,256であり、現時点で私は1,241機関を超える数を収集致しました。また、消滅してしまった金融機関は869を超える数を収集致しました。
金融機関の封筒は、その時々の世相を反映し、好況時には多色刷りのものや、著作権料の必要なキャラクターも多用されます。しかしながら、不況時には単色刷りや紙厚の変更などがデザイン変更とともに行われ、なかなか興味深いものがあります。
これまで収集した大きさやデザインの違うものは16,600種類を超え、日本一の収蔵となっています。
昨今、デジタルマネー化が進み、現金封筒自体の需要が激減しています。2021年、とうとう滋賀銀行が現金封筒の配布終了を告げました。10年後の日本に、銀行の封筒があるのかどうか疑問です。
金融機関の合併の歴史自体も、どんどん消えて行っています。現金封筒の文化とともに、合併の歴史も残していきたいと考えています。
合併や消滅、本店の移転、封筒デザインの変更は常に繰り返され、~ライフワーク~として取り組んでおります。今後とも、皆様のご協力を切にお願い致します。
<収集を広げるために>
金融機関の封筒を収集する同志は、時々はTVに出演したり、新聞に紹介されたりとしています。しかしながら、まだまだマイナーな趣味であるため、この趣味の楽しさを広く全国の皆様に知っていただきたいと思いウェブサイトを開設いたしました。
私自身も関西テレビで収集の様子が紹介されました。これまで、収集にご協力いただいた方々に改めて感謝致します。
当ウェブサイトでは、金融機関の封筒の種類を、皆様にご紹介するとともに、歴史をたどり、収集されるかたの情報交換の場として掲示板を開設しています。情報収集や交換の場としてご利用いただき、また一般の方々にも、このような趣味の面白みをご理解いただける場となれば幸いです。
掲載した金融機関の沿革等の情報については、正確を期すべく主に金融機関のウェブサイトやディスクロージャー紙、広報ご担当者や行政へのインタビュー、金融庁資料、全国銀行協会銀行変遷史データベース、市町村史を参考に記載しております。また、個人の論文等から引用した場合は、出典を明らかにしております。したがって、当該金融機関が開示している沿革よりも詳しく記載しています。しかしながら、情報の変更時期と掲載時期の時差等により掲載内容の正確性をすべて保障するものではないことをお断りさせていただきます。
なお、当ウェブサイトに掲載された文書・画像について使用することは、禁止させていただいております。
フートン
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